とあるエンジニアのライフログ

記録しよう、なんでも

神々の頂

 山に登るのはとりつかれるからだ。何もなければもしかしたら雪山に登っていてそのまま死んでいたかも知れない。

 私はどちらかというとそっち側の人間だ。バイクでスピードを上げたり、戦場に行ったり、雪山に登ったりしているほうが「生きている」と感じる。守られた世界で食べることも寝ることも保証されて、明日何食べようか?と考えられるほど暇な日常で、生きてることを実感できることは難しい。何かを成し遂げたいわけではない。とにかく暇なのだ。やってもいいしやらなくてもいいことだらけだ。映画を見ることも仕事も本を読むことすら、必ずやらなければならないことでもない。餓死寸前で明日食うために何をしたらいいかを考える人間が、老後どうしようかなんてはっそうは浮かばないだろう。

 なんにせよ贅沢な悩みである。まるで全てを手に入れた王様のような気分である。まわりからはまるでそうは見えなくても。